諸費用概算書(資金計画書)をもらったときに最初にすること

物件価格、購入時の費用、追加工事、引越しと準備の4区分。未確認の金額はゼロとせず残す。
入居までのお金を分けて考える(編集部作成の説明図)

図解の要点:入居までのお金を4つの区分で整理する

  • ① 物件価格(土地+建物の表示価格)
  • ② 購入時の諸費用(登記・仲介手数料・住宅ローン手数料・火災保険・税金など)
  • ③ 追加工事・設備(網戸・カーテンレール・照明・エアコン・外構など)
  • ④ 引越し・新生活準備費(引越し代・家具家電・仮住まい費用など)

まだ見積もりを取っていない項目は「0円」とみなさず、「未確認」として残しておくことで予算オーバーを防げます。

気になる建売住宅を見学したあと、不動産会社に「全部でいくらかかりますか?」と聞くと、物件価格の下に諸費用が並んだ「資金計画書(諸費用概算書)」を出してもらえます。

この書類を見るときに大切なのは、書かれている合計金額だけを見るのではなく、「どの項目が税金や実費で、どの項目が報酬や選べるプランなのか」、そして「まだ概算(仮の金額)のままになっている項目はどれか」を切り分けることです。

購入時の諸費用6区分の見方と確認点

『建売カルテ』の費用整理ツールでは、購入時の費用を次の6つの項目に分けて確認できるようにしています。

項目含まれる主な内容見積書で確認したいポイント
1. 仲介手数料仲介会社を通じて購入する場合の報酬売主直売か仲介かを確認します。仲介の場合は法令上の上限計算式や、その窓口での条件・支払時期を確認します。
2. 登記・表示・司法書士関連費登録免許税(税金)+司法書士・土地家屋調査士への報酬・実費税金と専門家への報酬が合算されて1行で書かれていることが多い項目です。長期優良住宅等の軽減措置の対象か、内訳の明細がどうなるかを確認します。
3. 住宅ローン事務手数料・保証料金融機関への事務手数料、保証会社への保証料など借入先の銀行やプラン(手数料型か保証料型か)によって金額が変わります。提携ローン以外の金融機関も比較できるか確認します。
4. 火災保険・地震保険料引渡し日から適用する火災保険・地震保険の保険料建物の構造区分(省令準耐火構造など)の確認書類があるか、水災や家財の補償範囲を自分で選んで見積もりを取り直せるかを確認します。
5. 印紙・証明書等の実費契約書の収入印紙、住民票・印鑑証明書などの取得費用契約金額や借入契約の方法(書面契約か電子契約か)によって必要な印紙代が変わります。
6. 固定資産税等の精算金・その他引渡し日からの固定資産税・都市計画税の日割り精算金、その他の手続費引渡し予定日がいつ基準で計算されているか、また他に別途費用(事務代行費や管理基金など)が含まれていないかを確認します。

登記関連費は「税金」と「報酬」が混ざっている点に注意する

よく「登記費用は法律で決まっているからどこでも同じ」と説明されることがありますが、正確には次の2つが合わさっています。

  1. 1
    登録免許税などの税金・実費:建物の評価額や借入額、住宅用家屋証明書・長期優良住宅等の軽減措置の適用条件によって計算される税金です。
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    土地家屋調査士・司法書士への報酬:建物の表題登記や所有権保存・移転登記、抵当権設定登記の手続きを行う専門家への報酬です。

初回の資金計画書では、まだ評価額や借入条件が確定していないため、余裕を持たせた「概算枠(預り金目安)」として記載され、決済・引渡し時に実費精算されるケースが多くあります。「この金額は確定額ですか、それとも多めに見た概算ですか?」と聞いておくと安心です。

見積書の「外」にある費用を見落とさない

不動産会社が出す諸費用概算書には、通常「不動産の売買とローン手続きに直接関わる費用」だけが記載されています。そのため、次の費用が含まれているかどうかを必ず確認しましょう。

  • 網戸・カーテンレール・照明・エアコンなどの追加工事費:本体価格にも諸費用概算書にも入っていない場合、別途予算が必要です。
  • 引越し代・新しい家具や家電の購入費:入居時期(繁忙期かどうか)や買い替え範囲によって変わるため、家族の資金メモとして別枠で残しておきましょう。

担当者への確認質問の例

見積書を受け取ったら、責めるような言い方ではなく、条件を揃える目的で次のように質問してみるのがおすすめです。

  • 「この資金計画書の中で、すでに金額が確定している項目と、今後プランを選んで決まる概算項目を教えていただけますか?」
  • 「火災保険のプラン比較に必要な、建物の構造区分(省令準耐火構造など)が分かる資料はありますか?」
  • 「この諸費用以外に、引渡しまでに売主さんや工事会社へ支払う費用はありますか?」